原子はどこから来るのでしょうか?物理学者が説明します。

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宇宙をつくる原子たちの壮大な旅 私たちの体も空気も、身の回りのすべては小さな原子からできていますが、その原子は一体どこからやってきたのでしょうか。原子は「物質の最小単位」として知られていますが、その成り立ちをたどると、宇宙の始まりにまで話がさかのぼります。 原子は、中心に陽子と中性子からなる「原子核」をもち、その周囲を電子が取り巻いています。陽子はプラス、中性子は電気的に中性、電子はマイナスの電荷を持ち、陽子と電子の数が等しいことで、原子全体は電気的に中性です。この原子が集まって私たちの知るあらゆる物質ができあがっています。 では、原子はいつ、どこで生まれたのでしょうか。宇宙誕生の瞬間、「ビッグバン」から約40万年後、宇宙が今よりずっと小さく、非常に高温だった時代に、最初の原子が誕生しました。主に水素やヘリウムといった、最もシンプルな原子たちです。この頃、宇宙は1,000倍も小さく、温度は約2,700度という過酷な環境でした。それまで電子は高いエネルギーを持ち、原子核のまわりにとどまれませんでしたが、宇宙の膨張とともに温度が下がり、電子が原子核のまわりにとどまれるようになったことで、原子が誕生したのです。 水素やヘリウムの原子核自体は、ビッグバンからわずか数分後、さらに高温の環境で陽子と中性子が激しく衝突することで生まれました。こうして宇宙の「普通の物質」のほとんど、約9割が水素、8%がヘリウムだと言われています。 しかし、私たちの体や地球を形づくる炭素や酸素、鉄などの「重い原子」はどうやってできたのでしょうか。その答えは、星の中にあります。巨大な星の内部は、1億度を超える高温高圧の世界。ここでは水素やヘリウムが激しくぶつかり合い、「融合反応(核融合)」によってより重い原子核が生まれていきます。炭素から鉄までの多くの元素は、こうした星の中で生み出されました。 ところが、鉄より重い元素になると、星の中でも簡単には作れません。ここで登場するのが、「超新星爆発」と呼ばれる壮大な現象です。重い星が一生を終える時、中心部が崩壊して大爆発を起こし、そのときの莫大なエネルギーで金やウランなどの重い元素が一気に合成され、宇宙空間へとばらまかれるのです。さらに、最近の研究では、二つの中性子星が衝突するような極限状態でも、金などの重元素が生まれることがわかってきました。 このように、私たちの身近な原子一つひとつには、星々の営みや宇宙の歴史が刻み込まれています。そして、まだ正体のわからない「ダークマター」という、普通の原子とは異なる物質も宇宙には存在していると考えられ、現在も多くの研究が続けられています。 原子の起源を知ることは、宇宙の壮大な物語と私たち自身のルーツを知ることでもあるのです。
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原子はどこから来るのでしょうか?物理学者が説明します。

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